前回の「超ひも理論1」で、物質を構成する粒子はクオークと呼ばれる粒子が6種類、電子と同じ仲間が6種類あると考えられ、これらを素粒子と呼び、全部で12種類あると書きました。
しかし、この12種類の素粒子の他にも、「反粒子」や「力を伝える粒子」、素粒子に質量をもたらす「ヒッグス粒子」、そのほかにも論理的に存在が予言されている未発見の素粒子などもたくさんあり、これらを合わせると素粒子は数十種類にもなります。
素粒子がこんなにたくさんあると、もはや「素粒子」とは言えなくなってきます。
そこで登場したのが、超ひも理論です。これらすべての素粒子がごく小さな振動するひもからできているという理論です。
この小さなひもは、どのような世界を私たちに見せるのでしょうか。
(続きは次回に)
物質は何でできているのか?みなさんは原子でできていることは知っているはずですが、さらに小さくすると、陽子、中性子電子からなっています。高校生の皆さんはここまでもご存知でしょう。ではさらに細かくするとどうなっているのでしょうか。
陽子はクオークと呼ばれるさらに小さな粒子からできています。今の物理学ではこのクオークと呼ばれる粒子が6種類、電子と同じ仲間が6種類あると考えられています。これらを素粒子と呼びますが、全部で12種類もあります。
これらの粒子がさらに小さな粒子から成り立っているのではないかということで、考えられたのが超ひも理論です。
(続きは次回に)
【こんな時だから、家で本を読もう!】
今日紹介するのは、『クォーク』。2008年にノーベル物理学賞を受賞した南部陽一郎先生の本です。原子を構成する陽子と中性子は、クォークで構成されています。世界で一番小さな物質であるクォークがどんな性質を持ち、どんな法則に従って動くのか、かみ砕いて解説しています。
素粒子物理学とその発展の歴史についても知ることができます。素粒子に興味を持つ人にぜひ読んでほしいです。
昨日の新聞にホーキング博士が亡くなったニュースが大きく報じられていました。
私が知っているホーキング博士はすでに車椅子に乗っていました。「特異点定理」などで知られる有名な物理学者でしたが、筋萎縮性側索硬化症(ALS)で余命は幾ばくも無いという印象をいつも受けていました。
その人が74歳まで生きていたことが私の一番大きな驚きです。この30年あまり彼がテレビなどに登場するたびに、余命いくばくもないだろうと感じてばかりいました。人の運命はわからないものだと思います。かれは難病にかかったにもかかわらず、生涯を物理にささげることができ、幸運な一生を過ごせたのではないでしょうか。
ホーキング博士の言葉の中(といってもあまり多くは知りませんが)で、私が一番印象的に思うものは、「ブラックホールは素粒子を放出することによってその勢力を弱め、やがて爆発により消滅する」とする理論です。
彼の理論は難解で、物理イメージのつかみにくいものも多いですが、その中でこれは具体的なイメージがつかみやすく、宇宙へのロマンを感じさせます。やはり、物理はこういったわかりやすいイメージがあると、私たちのような一般の人も、難解な物理学に少し近づくことができます。高校生にもわかりやすく、イメージがつかめるように、最先端の物理を物理学者は紹介してもらえるようにしてほしいとよく感じています。ホーキング博士は『ホーキング、宇宙を語る』という著書でそのことを実践しています。
国公立大学2次試験に向けて物理でも、やはり各大学の過去問を解いていきます。過去問を解いてできなかったところを、復習していきます。ここでの復習には2種類あります。
一つ目は、覚えていない公式や基本事項がある場合です。教科書や今までに勉強した問題集で、公式や基本事項を確認して簡単な問題を解いておきましょう。この時点で忘れている公式などがないようにしておきます。
二つ目は、例えば虹の問題ができなければ、虹の問題を3問か4問集めて解いておきましょう。気球の問題ができなければ気球の問題を集めて解きましょう。ここで大切なことは、その問題に出てきている現象のイメージをはっきりとつかんでおくことです。同じ種類の問題をやることで、自分があやふやだったイメージが次第にはっきりと分かってきます。気球の問題では、同じ気体で圧力・温度・密度を別の状態にしてもイコールが成り立つなど、その時の状況の変化をイメージできるようにしておきましょう。
物理が解けるということはイメージをしっかりと把握することです。そのイメージを式にできれば80%は問題が解けています。
みなさん、最後の追い込みの時期です。2次試験に向けて物理も頑張って勉強してください。私立大学の受験も頑張ってきてください。