学習するとはいったい何をすることなのでしょうか。中国の有名な古典である「論語」に、次のような孔子の言葉があります。
「学びて時にこれを習う。また説(よろこ)ばしからずや。」
中学生の時に、これを習ったことを記憶している人も多いでしょう。先人の教えに基づいて学び、それを繰り返して練習して完全に体得する。なんとうれしいことであろうか。そうゆう意味です。
このように学習という言葉は「学ぶ」と「習う」からできています。「まなぶ」というのは、先生から、あるいは書物などから、物事を教えてもらって理解することを意味します。そして「習う」ということは、その事柄について繰り返し練習し、それを完全に自分のものとして体得することを意味しています。「学ぶ」ということは「わかる」こと、「習う」ということは「できる」ようにすることです。この「学ぶ」と「習う」がうまく組み合わさってこそ、ひとつの学習が成立するのです。
安田塾では、数学・物理の分からない問題を先生から「学び」ます。そして、その問題をその場で自分で解いてみて「習って」いきます。この「学ぶ」と「習う」の繰り返しをスムーズにやることにより、よい学習ができるわけです。先生から学んだことをその場で、先生のいるところで、自分でやってみて「自分が本当に解けるのか」確認していきます。これなくしては実力はつきません。
また、「学ぶ」前によく考えることも必要です。全く頭が働かない状態で質問する人もいますが、そういう人にはヒントを与えてよく考えるようにしてもらっています。ここで、頭を働かせておくことにより、よりよく「学べる」わけです。
大学受験に向け思考力をつけるためにも、「よく考える」ことが大切です。「考えることができる」。そういう人を育てていきたいと思っています。
---「学ぶ」前によく考えること、は自宅でやってくると時間の節約になり、自宅学習の時間も増えていいですね。---